銀河系中心かその近傍に存在すると思われる未知の電波源から来る、異常で強力な電波バーストが検出された。短寿命の電波バーストは、それほど頻繁に観測されているわけではない。通常、電波の周波数域では空の小さな領域しか一度に観測できないからだ。しかし、今週号でS D Hymanたちが報告しているように、さらに広領域の探査によってこの現象が捉えられた。著者たちは解析により、このバーストの性質が他のどんな一時的な電波バーストとも異なっていて、電波源としていろいろな候補が考えられるとしている。バーストの輝度温度が非常に高いことから、異常に高いエネルギー密度が示唆され、光度曲線は既知のどんなマイクロクェーサーとも一致しない。このバーストはパルサーではありえないが、さらに解析すれば、マグネターという可能性がでてくるかもしれない。もしこれが新種の天体であれば、今後の探査で類似のものがもっと見つかる可能性もある。しかし今のところは謎だ。「今回の発見のいきさつや解釈が面白くなりそうなことで、今後は電波バーストの捜索がもっと盛んになりそうだ」とS R KulkarniはNews and Viewsで述べている。