Nature ハイライト 地球:地球の体温を測る 2005年4月14日 Nature 434, 7035 地球深部に関する新しい説が発表され、地球表面からほぼ2,900キロメートル下にある岩石のマントルと流体の核との境界近傍における地球内部の温度変化が測定できるようになった。J Hernlundたちのモデルは、地球マントル最下部での最近発見された相変化を取り込んだものだ。この領域では極めて高い温度圧力下で結晶中の原子が再配列を起こす。核−マントル境界へ近付くと、核近傍の温度が高く、物質が低圧相の形態に戻るために、この相変化が2度起こると彼らは考えている。このため、これは地球最下部マントルの温度を測ることのできる感度の高い温度計として使え、核直上の一部の領域では相変化が観測されていないなどの、マントルのこの部分におけるこれまで謎とされていた特徴も説明できるかもしれない。「これは刺激的なモデルで、多くの地球物理学者が検証を試みるだろう」と、M WysessionとS SolomatovがNews and Viewsで述べている。 2005年4月14日号の Nature ハイライト 医学:乳癌の新しい治療法 神経:聴覚系の神経細胞が連絡しあう方法 材料:紫外光がポリマーの形を変える 進化:太古の四肢動物に関する仮説を揺るがす砂漠で見つかった新両生類化石 地球:地球の体温を測る : 目次へ戻る