8,000年ほど前、最初にインド‐ヨーロッパ語を使ったのはアナトリアで農耕生活をしていた人々だったらしい。インド‐ヨーロッパ語のルーツについては諸説があり、いまだに結論は出ていない。R D GrayとQ D Atkinsonは進化生物学的手法を用い、英語やリトアニア語、グジャラート語など87の言語を分析した。そして、これらの言語の発祥は今から約9,500年前〜8,000年前だという結論に達した。この結果は年代的にみると、インド‐ヨーロッパ語がアナトリア(現在のトルコの一部)の農耕集団で生じたとする説とうまく符合する。現在主流の説では、およそ6,000年前に馬を飼養していたクルガンの遊牧民がインド‐ヨーロッパ語の原型を各地に広めたとされるが、今回の研究ではこの説が否定される結果となった。News and Viewsでも D B Searlsがこの論文について述べている。