Nature ハイライト

技術:光で細胞を分ける

Nature 426, 6965

光だけを用いて細胞や懸濁液を分離できる新しい選別装置が開発された。今回発見された原型は、物理学や生物医学の研究で使われる「lab-on-a-chip(チップ上の実験室)」用の安価な部品に応用できるかもしれない。 M P MacDonaldたちは、光を使って細胞を選別するマイクロ流体システムを作った。粒子は広範囲に連結した3次元の光学格子内を流れ、この格子の調節によって粒子を大きさや屈折率で選別できる。 この技術は、FACS(蛍光活性細胞分離法)に比肩すると考えられる。FACSは通常、生体細胞やコロイド懸濁液の分離に用いられるが、蛍光粒子にしか使えない。新しいシステムは使い方も簡単で、96%以上の選別効率をもち、非常に広範な物質に適用可能である。

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