Nature ハイライト

宇宙:近くにあったカイパーベルト

Nature 426, 6965

カイパーベルトは、今の位置より太陽のもっと近くで形成され、その後、海王星によってはじき出されたらしい。 カイパーベルトは、我々の太陽系の最外縁を廻る氷でできた天体の集団であるが、この領域は謎が多い。なぜなら、これらの天体がそこで形成されたとしたら、そこには最初、現在の100倍の質量があったはずだからである。カイパーベルトは、その形成後に質量を消失したか、あるいは太陽にもっと近くて質量が手に入る場所で形成されたかのどちらかである。H F LevisonとA Morbidelliは、後者の証拠を提示し、カイパーベルトが太陽から50億キロメートルのところで形成したことを証明している。そして、海王星が太陽系の歴史の早期に外方へ移動した際、カイパーベルトをさらに20億キロメートル外側の現在の位置にまで押し出したとしている。 「実際、元来のカイパーベルト領域は、実質的に空っぽで、その後そこでは少しの質量しか蓄積されなかった」とR GomesはNews and Viewsで語っている。

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