母親がどんな食事をしたかは、子供の寿命に影響する可能性がある。少なくともマウスではそのようだ。この報告は、妊娠中あるいは母乳で育児中の女性に関わってくる話かもしれない。妊娠中、授乳中を通してタンパク質を20%含む正常な餌を与えられたマウスでは、子供の寿命が約2年である。妊娠中には正常な餌を、授乳中には低タンパク質の餌を与えられた母マウスの仔は、平均して2か月長生きしたとS E OzanneとC N Halesが報告している。妊娠中に低タンパク質の餌を、出産後は正常な餌を与えられた母マウスの仔は、対照群よりもおよそ6か月早く死亡した。産まれた仔マウスをその後、糖分の多いファーストフード風の食事で育てると、この傾向はさらに増幅された。この知見は、ヒトの栄養や成長と関連があるかもしれない。「両極端の2つの例について見ると、寿命のちがいは50%以上にもなる」と著者たちは述べている。