Nature ハイライト 地球:酸素の地球史デビュー 2004年1月8日 Nature 427, 6970 酸素は今から23億2,000万年前までには地球の大気中にデビューを果たしていたらしい。この発見は、地球上に酸素を利用する生命体が息づけるようになった年代を突き止める助けになる。24億5,000万年前より前、初期地球の大気はおそらく窒素や二酸化炭素、水蒸気を含んでいたが、分子状の酸素はほとんどなかった。しかし22億年前までには、大気中酸素はかなりの濃度まで上昇していたはずである。というのも、光合成をする微生物がすでに酸素を環境中へ放出し始めていたからだ。この重要な出来事があった年代をより正確に突き止めようと研究が続けられており、A Bekkerたちは今回、これまでで最も正確な測定結果を出してみせた。Bekkerたちは南アフリカにあるRooihoogte累層とTimeball Hill累層という地層の有機物に富んだ頁岩で硫黄同位体のデータを調べた。研究チームは、大気中酸素濃度が最初に大きく上昇したのは、これらの地層ができたころであろうと結論付けている。 2004年1月8日号の Nature ハイライト 地球:酸素の地球史デビュー 発生:臓器の配置 宇宙:超新星の相棒は泥棒? 植物科学:低温が開花を促す仕組み 材料:ビーズを覆う膜 地震:振動が作ったクレーター 音楽:ソプラノたちの弱点 目次へ戻る