Nature ハイライト 化学:ツイストを踊る 2004年10月21日 Nature 431, 7011 鎖状分子の一部分の配向を、同じ分子の23原子も離れた部分を単にひねることで変えることができた。この「遠隔操作」法により、これまでよりはるかに長い距離にわたって化学反応に影響を及ぼすことが可能になる。J Claydenたちは、互いに回転できる幾つかの異なる連結部をもつ分子を構築した。この分子の1つの端にねじれ効果を引き起こす化学物質のユニットを付けると、ねじれが各ユニットを通り、分子の反対端に達した。研究者たちは、このねじれが約2.5 nmの距離にわたって伝達されることに注目している。この長さは普通に使われるコピー用紙の厚さの4万分の1程度だが、分子スケールでは目覚ましい距離である。 2004年10月21日号の Nature ハイライト 遺伝:洗練されたヒトゲノム配列 物理:空間の引きずり効果を確認 化学:ツイストを踊る 細胞:ATMが働かないと骨髄機能不全が起こる 進化:飛翔に足も使った化石鳥類 目次へ戻る