高周波光変調器は、伝送する光の強度を瞬時に変化させるデバイスであるが、今回シリコンをベースにしたものが初めて作られた。これは、電気ではなく光のパケットで情報を運ぶ技術であるフォトニクスの重要な構成要素となる。A Liuたちが開発した変調器は、1秒間に10億回以上オン・オフの切り替えができる。シリコンから作られたフォトニック素子が通常用いられないのは、シリコンの特性が、電子の操作には優れているが光を取り扱うにはとうてい理想的とはいえないからである。しかし、シリコンがフォトニクスに使用されれば、フォトニクスを従来のエレクトロニクスと結び付ける役に立ち、確立された製造技術が活用されるかもしれない。News and ViewsでG T Reedは、「今回のような画期的な研究により、低価格のシリコン・光スーパーチップがまもなく実現するかもしれない」と述べている。