Nature ハイライト 地球:大地震は予測できない結果を残した 2004年2月12日 Nature 427, 6975 遠くで起きた単一の大地震により誘発される小さな地震は、これまで考えられていたよりも広いところで起きるらしいことが、2002年にアラスカで起きた大地震の解析からわかった。2002年11月3日に起きたマグニチュード7.9のデナリ地震は、過去100年の間に米国を襲った地震の中でも最大のものの1つだった。今回、J Gombergたちは、この地震がカナダのブリティッシュ・コロンビアからネバダやユタといったはるか南にまで及ぶ地域で地震活動の増加を誘発したと報告している。テクトニクス的な活動度が低いと考えられていた地域にも影響が及んでおり、そのような誘発地震の活動はこれまで考えられていたよりも予測が難しいことを示唆している。 2004年2月12日号の Nature ハイライト 脳:ショウジョウバエの脳構造と記憶 医学:まれな血管疾患の遺伝子を同定 地球:大地震は予測できない結果を残した 生理:人体の設計は不完全なもの 免疫:マウスが揺るがす黒死病変異拡大説 エレクトロニクス:シリコンの輝き 進化:最初の陸上進出動物の中に昆虫もいた 目次へ戻る