Nature ハイライト
炎症:免疫麻痺におけるマイクロRNAの役割
Nature 559, 7712
今回J Seeleyたちは、炎症応答の程度と持続期間を調節する機構を探索し、マクロファージがリポ多糖に持続的に曝露されると2つのマイクロRNA(miR-221とmiR-222)が誘導され、これらが転写活性化因子BRG1を分解の標的とすることを明らかにしている。その結果、クロマチンリモデリング異常やBRG1の標的遺伝子のサイレンシングが起こる。miR-221とmiR-222を欠失させると、Stat1やStat2の発現上昇やリポ多糖応答遺伝子の増幅につながった。miR-221とmiR-222の発現は、正常対照群と比べて敗血症患者で上昇しており、臓器損傷と相関することが分かった。
2018年7月5日号の Nature ハイライト
細胞生物学:アクチンが握るDNA修復のカギ
天文学:また1つ検証をパスした一般相対性理論
化学:二重触媒法によるsp3 C–Nアルキル化
地球科学:侵食速度と寒冷な気候の関連性の再調査
神経科学:ニューロンを作ってストレスと戦う
発生生物学:皮下脂肪で脂肪生成を制御する細胞
寄生虫感染症:腸の損傷後に起こる胎仔の発生プログラムの再活性化
炎症:免疫麻痺におけるマイクロRNAの役割
細胞生物学:対立する酵素が協働するとき
がん治療:急性骨髄性白血病で獲得抵抗性が生じる機構
構造生物学:三日熱マラリア原虫の侵入複合体の構造