Nature ハイライト

化学:二重触媒法によるsp3 C–Nアルキル化

Nature 559, 7712

医薬品にはアミン類が多く、芳香族化合物を用いた炭素–窒素(C–N)結合形成にかなりの進歩が見られている。しかし、アルキル求電子剤をアミノ化する類似のC–N結合形成方法の開発はあまり進んでいない。今回D MacMillanたちは、アルキルカルボン酸と多種多様なアミン求核剤(医薬品業界における主要モチーフであるさまざまなヘテロ環や、アミド、スルホンアミドなど)のクロスカップリングについて報告している。この反応は、非常に温和な条件下で行われ、光と光レドックス触媒を用いてアルキルラジカルを生成させた後、銅触媒を用いて窒素化合物をカップリングさせる。窒素含有モチーフはありふれたものなので、例えば薬剤の誘導体化にこの反応を用いることで、複雑な分子を迅速に構築できる。

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