Nature ハイライト
マラリア:マラリア媒介蚊における殺虫剤抵抗性機構
Nature 577, 7790
殺虫剤抵抗性の上昇は、マラリア防除における最大の難題の1つである。今回H Ransonたちは、マラリア媒介蚊が持つ殺虫剤抵抗性の新しい機構を報告している。彼らは発現の差異の解析、RNA干渉による遺伝子抑制とトランスジェニックによる過剰発現、殺虫剤への結合試験、集団遺伝学的解析を組み合わせて、化学感覚タンパク質であるSAP2がガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae)にピレスロイド抵抗性を付与することを示している。今回の知見は、マラリアを伝播させる蚊個体群の殺虫剤抵抗性に対抗する新しい方法につながる可能性がある。
2020年1月16日号の Nature ハイライト
ナノテクノロジー:シリコン中のドーパントを用いる機械学習
材料科学:透明な圧電体
材料科学:共晶の格子細工
マラリア:マラリア媒介蚊における殺虫剤抵抗性機構
古生物学:最後のホモ・エレクトス
アルツハイマー病:アルツハイマー病におけるT細胞
幹細胞:幹細胞は免疫応答を誘導して心機能を改善する
免疫学:腸管免疫における胆汁酸の役割
免疫学:体液性免疫の性特異的な調節
がん:変異型KRAS特異的阻害剤への抵抗性を解明する
構造生物学:糖尿病治療標的に結合した小分子