Nature ハイライト
構造生物学:糖尿病治療標的に結合した小分子
Nature 577, 7790
GLP-1受容体(GLP-1R)は、他のクラスBのGタンパク質共役受容体と同様に、肥満や2型糖尿病のような代謝疾患の治療標的である。ペプチドリガンドがこの重要な治療標的を活性化できる仕組みは知られているが、小分子がどのような仕組みによって同様に作用するのかはよく分かっていない。今回P Sextonたちは、2型糖尿病の経口投与薬候補である小分子TT-OAD2と複合体を形成したGLP-1RおよびそのGタンパク質の構造を報告している。この研究は、薬理学データとin vivoでの活性研究と共に、TT-OAD2がGLP-1Rを活性化する機構を明らかにし、代謝疾患のための経口投与可能な治療薬開発への手掛かりをもたらすものだ。
2020年1月16日号の Nature ハイライト
ナノテクノロジー:シリコン中のドーパントを用いる機械学習
材料科学:透明な圧電体
材料科学:共晶の格子細工
マラリア:マラリア媒介蚊における殺虫剤抵抗性機構
古生物学:最後のホモ・エレクトス
アルツハイマー病:アルツハイマー病におけるT細胞
幹細胞:幹細胞は免疫応答を誘導して心機能を改善する
免疫学:腸管免疫における胆汁酸の役割
免疫学:体液性免疫の性特異的な調節
がん:変異型KRAS特異的阻害剤への抵抗性を解明する
構造生物学:糖尿病治療標的に結合した小分子