Nature ハイライト

ナノスケール材料:2層グラフェンにおけるねじれ角の変動の画像化

Nature 581, 7806

2層グラフェンにおいて相関相や超伝導相を観測するには、ねじれ角がちょうど魔法角になるようグラフェンをねじってずらす必要がある。このことが、デバイス作製の難しさや試料ごとの再現性の低さの理由の1つになっている。今回A Uriたちは、画像化法を用いて、質の高い大域的な魔法角物理を示す試料であっても局所的なスケールではねじれ角がかなり変動していることを実証している。ねじれ角の勾配は、ゲート調整可能な大きな電場を生み出すため、相関状態を局所的に変化させる可能性がある。今回の結果は、ねじれ角勾配を利用するバンド構造操作の研究の動機になるとともに、デバイス作製における課題を浮き彫りにしている。

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