Nature ハイライト
植物科学:siRNAと植物のストレス応答
Nature 581, 7806
植物はさまざまな長さの短鎖干渉RNA(siRNA)を生成するが、そのうち長さ22ヌクレオチドのsiRNAの生物学的機能はいまだに不明である。今回H Guoたちは、内在性の22ヌクレオチド長のsiRNAの一群を同定し、その性質を詳しく調べた結果について報告している。22ヌクレオチド長のsiRNAは、その半数近くが硝酸レダクターゼをコードする2つの遺伝子NIA1とNIA2から生じており、環境ストレスに応答して蓄積することが明らかになった。そしてこれらのsiRNAが、翻訳の抑制、生長の阻害、ストレス応答の増強を引き起こすことが示された。
2020年5月7日号の Nature ハイライト
原子物理学:パイ中間子ヘリウム原子
精密測定:多価イオンの重さを測る
ナノスケール材料:2層グラフェンにおけるねじれ角の変動の画像化
物性物理学:垂直熱電発電
流体力学:固体壁を用いずに流れを導く
神経変性:APOE4は早期のBBB崩壊と認知機能低下の原因となる
神経科学:軸索再生におけるハンチンチン遺伝子の役割
幹細胞:再プログラム化によって光受容器を置換する
植物科学:siRNAと植物のストレス応答
疫学:小児期の予防接種が抗生物質消費量に及ぼす影響
膵臓がん:膵臓がんでは、オートファジーを介する機構により腫瘍が免疫を回避する