Nature ハイライト
歴史気候学:ヨーロッパの河川洪水の異常なパターンの出現
Nature 583, 7817
河川洪水は最も被害の大きい水文災害の1つだが、一貫した観測記録がないために、より遠い過去と比較した最近の洪水活動の状況の理解が一般に妨げられている。今回G Blöschlたちは、過去500年にわたるヨーロッパの大半の洪水の文書記録を収集し、空間的な広がりと強度がそれぞれ異なる、9つの洪水多発期を明らかにしている。現在の洪水多発期は、寒冷な気候ではなく温暖な気候で生じている点で以前の洪水多発期とは異なっており、夏季の洪水が比較的多い。今回の分析は、現在の洪水の特徴が以前の数百年間の洪水とは異なっていることを示している。
2020年7月23日号の Nature ハイライト
原子物理学:障壁の下をのぞく
物性物理学:グラフェン中の粘性流を室温で画像化
化学:開裂可能な結合を用いた分解可能な熱硬化性樹脂
歴史気候学:ヨーロッパの河川洪水の異常なパターンの出現
人類の移動:日の目を見たコンティキ号
幹細胞:単一細胞レベルで骨髄再構築を調べる
細胞生物学:加齢の特徴
神経科学:カンナビノイドはアストロサイトでの代謝を介して行動を調節する
生物工学:ミトコンドリアDNAの編集を可能にする
遺伝学:RNAの温度感受性修飾