Nature ハイライト
気候科学:気候の10年規模予測の改善
Nature 583, 7818
気候の10年規模予測は、それ自体が10年余りの歴史しかない研究分野で、気候モデルの使用に依存している。しかし、こうしたモデルは本来より長期的な予測のために設計されたもので、政策により関連する10年の時間スケールでうまく予測できるかどうかという疑問が残っている。今回D Smithたちは、現在の手法で適用されている最先端の気候モデルは、必要なシグナル/ノイズ比を得るには約100倍ものシミュレーションが必要になると思われるため、理論的には適用できる可能性があるが実際には適用できないことを示している。その代わりに彼らは、後処理技術を現在利用可能なモデル出力に用いて、実際に北大西洋振動などの特徴をうまく予測できることを実証している。
2020年7月30日号の Nature ハイライト
天文学:太古の球状星団の残骸
物性物理学:ファンデルワールス磁性体における多体励起子
材料科学:柔軟な傾斜組成単結晶ペロブスカイト
気候科学:気候の10年規模予測の改善
保全生物学:カメラが捉えたサンゴ礁のサメ類の保全状況
神経回路:視床網様核のサブネットワークが明らかに
植物生物学:冬に対処する
コロナウイルス:ACE2トランスジェニックマウスでのSARS-CoV-2の病原性
コロナウイルス:SARS-CoV-2感染のハムスターモデル
神経科学:中枢神経系のレプチンは脂肪の交感神経支配を調節する
生化学:アレスチン複合体の姿を捉える