Nature ハイライト

気候科学:気候の10年規模予測の改善

Nature 583, 7818

気候の10年規模予測は、それ自体が10年余りの歴史しかない研究分野で、気候モデルの使用に依存している。しかし、こうしたモデルは本来より長期的な予測のために設計されたもので、政策により関連する10年の時間スケールでうまく予測できるかどうかという疑問が残っている。今回D Smithたちは、現在の手法で適用されている最先端の気候モデルは、必要なシグナル/ノイズ比を得るには約100倍ものシミュレーションが必要になると思われるため、理論的には適用できる可能性があるが実際には適用できないことを示している。その代わりに彼らは、後処理技術を現在利用可能なモデル出力に用いて、実際に北大西洋振動などの特徴をうまく予測できることを実証している。

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