Nature ハイライト

生化学:アレスチン複合体の姿を捉える

Nature 583, 7818

Gタンパク質共役受容体は、その名が示すように、主にGタンパク質を介してシグナルを伝達する。シグナル伝達に関わるもう1つの重要な成分であるアレスチン類は多様な役割を持っているが、おそらく本来備わっている柔軟性のために、構造学的特性はまだ十分解明されていない。C Tateたちは今回、バイアス型アゴニストのホルモテロールで活性化されたβ1アドレナリン受容体について、脂質ナノディスク中でβアレスチン1と結合した状態の構造を報告している。この構造は、ホルモテロールが結合したアドレナリン受容体の結晶構造と共に、アレスチンによって脂質膜中で起こるバイアス型シグナル伝達についての知見を提供している。

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