Nature ハイライト
気候科学:将来の海水準上昇予測に見られる大きな幅
Nature 593, 7857
複雑な氷床モデルを用いれば、海水準上昇への氷河や氷床の融氷の寄与を予測できる。しかし、こうしたモデルは計算コストが高く、モデルのパラメーター設定や将来の排出軌跡に関連して起こり得る結果の範囲を幅広く調べることはできない。今回T Edwardsたちは、計算効率の高い統計的手法を用いて、より複雑なモデルの挙動をエミュレートし、2100年までの海水準上昇に陸氷が13~25 cm寄与する可能性が高いことを示している。ただし、不確かさは大きく、主に南極大陸からの寄与の不確かさに伴って、予測される可能性の範囲の不確かさは3倍に上る。
2021年5月6日号の Nature ハイライト
天体物理学:銀河団Abell 3376の磁場で屈曲したジェット
素粒子物理学:生き残りの機会を得た標準模型
物性物理学:黒ヒ素におけるラシュバ効果と量子ホール効果
気候科学:将来の海水準上昇予測に見られる大きな幅
生態学:アフリカ中部の森林の植物相的および機能的な組成
発生生物学:生体外でのマウスの発生
コロナウイルス:SARS-CoV-2の現在拡散中で懸念されている変異株に対する中和活性
コロナウイルス:BNT162b2ワクチンによって誘発されたSARS-CoV-2中和抗体に対するB.1.1.7変異株の感受性
コロナウイルス:回復期血漿を用いたSARS-CoV-2変異株の交差中和