Nature ハイライト
物性物理学:オーバードープ銅酸化物に存在するのは異常金属か正常金属か
Nature 595, 7869
銅酸化物高温超伝導体の相図は、特定の電荷キャリアドーピング範囲におけるゼロ抵抗ドームを特徴とする。ドーピングレベルを高めた場合、すなわち、いわゆるオーバードープ領域では、銅酸化物中の電子輸送は正常金属のものと似るようになる。今回N Husseyたちは、銅酸化物における異常金属挙動がオーバードープ領域にまで広がっていることを示している。磁気輸送研究の結果、異常金属相内の電子輸送には、コヒーレントな寄与とインコヒーレントな寄与の両方があることが実証された。今回の異常金属相の理解の進展は、銅酸化物だけでなく、他の多くの相関物質にも重要である。
2021年7月29日号の Nature ハイライト
天文学:超大質量ブラックホールの背後からのX線エコー
物性物理学:オーバードープ銅酸化物に存在するのは異常金属か正常金属か
有機化学:N-ヘテロ環の官能基化
地球科学:誘発地震活動の管理
神経科学:食物手掛かりが特定のタイプの学習を誘導できる仕組み
神経変性:アストロサイトとミクログリアの協力関係
コロナウイルス:人の移動と非効率な封じ込めが2020年夏のヨーロッパにおいてSARS-CoV-2を拡散させた
コロナウイルス:ヨーロッパでのSARS-CoV-2の拡大
抗体:SARS-CoV-2感染マウスモデルにおけるIgM抗体の有効性
免疫学:CDP–エタノールアミン経路によるTFH細胞分化の転写後調節
構造生物学:雄性稔性を調節するチャネル複合体