Nature ハイライト
コロナウイルス:ヨーロッパでのSARS-CoV-2の拡大
Nature 595, 7869
P Lemeyたちは今回、ヨーロッパの10か国から得た4000近くの重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)ゲノムを、移動や疫学のデータと共に解析し、新しく持ち込まれたSARS-CoV-2系統が、2020年の晩夏にヨーロッパで起こった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再増加にどのように関与したかを評価している。多くの国で、晩夏に流行していた系統の半分以上が、2020年6月15日以降に新しく持ち込まれたものであることが分かった。著者たちは、ワクチン接種によって疾患負荷が軽減され始めているとしても、国をまたいだ人の移動を介するSARS-CoV-2の感染拡大を抑えるには、効果的かつ協調的な対策が必要であると警告している。
2021年7月29日号の Nature ハイライト
天文学:超大質量ブラックホールの背後からのX線エコー
物性物理学:オーバードープ銅酸化物に存在するのは異常金属か正常金属か
有機化学:N-ヘテロ環の官能基化
地球科学:誘発地震活動の管理
神経科学:食物手掛かりが特定のタイプの学習を誘導できる仕組み
神経変性:アストロサイトとミクログリアの協力関係
コロナウイルス:人の移動と非効率な封じ込めが2020年夏のヨーロッパにおいてSARS-CoV-2を拡散させた
コロナウイルス:ヨーロッパでのSARS-CoV-2の拡大
抗体:SARS-CoV-2感染マウスモデルにおけるIgM抗体の有効性
免疫学:CDP–エタノールアミン経路によるTFH細胞分化の転写後調節
構造生物学:雄性稔性を調節するチャネル複合体