Nature ハイライト
有機化学:N-ヘテロ環の官能基化
Nature 595, 7869
アジンは、含窒素芳香族ヘテロ環の一種で、多くの薬剤、天然物、農薬に見られる。そうした化合物を構築する際には、ホウ素基を用いて分子断片をカップリングすることが多い。しかし、ホウ素官能基を導入する現在の方法は、アジンについては限られている。今回D Leonoriたちは、ラジカルを用いてこの問題に対処する方法を報告している。光触媒が存在すると、青色光によってアミノボランからラジカルが形成され、このラジカルが、アジン上の最も活性化された炭素(窒素の隣にあることが多い)に付加される。いくつかの生物活性化合物について実証されているように、この方法は多くのアジンに適用でき、生じたアミノボラン生成物は、一般的なカップリング化学反応に使用することができる。
2021年7月29日号の Nature ハイライト
天文学:超大質量ブラックホールの背後からのX線エコー
物性物理学:オーバードープ銅酸化物に存在するのは異常金属か正常金属か
有機化学:N-ヘテロ環の官能基化
地球科学:誘発地震活動の管理
神経科学:食物手掛かりが特定のタイプの学習を誘導できる仕組み
神経変性:アストロサイトとミクログリアの協力関係
コロナウイルス:人の移動と非効率な封じ込めが2020年夏のヨーロッパにおいてSARS-CoV-2を拡散させた
コロナウイルス:ヨーロッパでのSARS-CoV-2の拡大
抗体:SARS-CoV-2感染マウスモデルにおけるIgM抗体の有効性
免疫学:CDP–エタノールアミン経路によるTFH細胞分化の転写後調節
構造生物学:雄性稔性を調節するチャネル複合体