Nature ハイライト
神経科学:社会的孤立と睡眠と代謝の新たな関連性
Nature 597, 7875
私たちは自身の経験から、健康な社会生活を送ることの重要性を知っている。社会的孤立や孤独は、不眠、いら立ち、気分障害、若年死につながることがある。多くの動物も同様に豊かな社会生活を送っている。今回M Youngらは、ショウジョウバエ(Drosophila)で、短期および長期の社会的孤立が睡眠や摂食に及ぼす影響を検討した。その結果、長期の社会的孤立は睡眠の減少と摂食の過多につながるが、短期の社会的孤立ではそうした影響は見られないことが分かった。これらの顕著な行動変化は遺伝子発現の変化と関連しており、その中心にあると考えられる神経回路候補が特定された。
2021年9月9日号の Nature ハイライト
天文学:天の川銀河に落下するガスの不完全な混合
ナノフォトニクス:自己集合によるカシミール微小共振器
材料科学:細胞に似た無生物構造の作り方
エネルギー科学:採取できない化石燃料
神経科学:社会的孤立と睡眠と代謝の新たな関連性
発生生物学:ヒト腸管の単一細胞アトラス
生理学:骨格幹細胞は骨と造血系の老化に関与する
代謝:フルクトースは腸での脂質吸収レベルを高めることで肥満症と腫瘍増殖を促進する
コロナウイルス:SARS-CoV-2 mRNAワクチンによって誘導されるスパイク特異的CD8+ T細胞応答
がん:HPV陽性頭頸部がん患者の腫瘍に見られるウイルス特異的抗体