Nature ハイライト
エネルギー科学:高速イオン輸送のためのセルロースの分子操作
Nature 598, 7882
固体電解質を用いた電池では、原理的には、市販されているリチウムイオン電池に現在使われている液体有機電解質を用いた電池よりも高いエネルギー密度と安全性が得られる。しかし、高速充電固体電池の実現は困難である。今回L Huたちは、セルロース系の電解質を開発している。セルロースナノフィブリルの含酸素基を銅イオンに配位させることで、ナノフィブリル中の分子間隔が拡大し、この拡大によって高速Liイオン輸送が可能になった。この成果は、高出力電池の実現に向けて期待をもたらす。
2021年10月28日号の Nature ハイライト
物性物理学:強相関励起子絶縁体
エネルギー科学:高速イオン輸送のためのセルロースの分子操作
エネルギーインフラ:ソーラーパネルを探す
古海洋学:210万年前に強化されたインド洋循環
生態学:植物による過去の降水の利用
生理学:電気鍼治療の神経解剖学的機構
神経科学:報酬消費の調節におけるオピオイド系の役割
免疫学:宿主–微生物相の相互作用に対して腸の分泌型IgAが担う機能的役割
免疫療法:がん免疫療法への代謝マイクロバイオームの連携
ウイルス学:VEEVの構造について得られた新たな知見
構造生物学:発生ホルモンによるシグナル伝達のスナップショット