Nature ハイライト

遺伝学:50万人近くのエキソームの遺伝的関連解析

Nature 599, 7886

4年前、英国バイオバンクは50万人の英国人のSNPジェノタイピングデータを発表した。このデータは以降、数え切れないほど多くの形質や疾患について、ありふれたバリアントとの遺伝的関連解析に用いられている。M Ferreiraたちは今回、同じコホートの45万4787人について全エキソーム塩基配列解読(WES)を行い、タンパク質コードバリアントと3998の健康関連形質との関連を調べ、564の遺伝子と492の形質が関わる、計8865の関連(2283の冗長性のない関連)を特定している。これらの関連の多くは、近傍にある既知のありふれたバリアントとは無関係で、これによってWESデータの作成がさらなる価値をもたらすことが実証された。研究チームはさらに、シングルトンバリアントとの関連、疾患との防御的な関連、量的形質との関連、血液中の体細胞変異との関連など、特定の関連についてより詳細に調べている。今回の研究には、祖先系統に特異的な関連解析や、このような大規模なデータセットでまれなバリアントのインピューテーションを行う能力を評価する解析も含まれている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度