Nature ハイライト

材料:硬いメソスケール準結晶構造体

Nature 487, 7407

準結晶は、秩序を有するが周期性(並進対称性)を持たない状態で、さまざまなソフトマター系においてメソスケールで実証されてきた。しかし、硬い材料でメソスケール準結晶が実現されたことはまだない。今回、自己組織化ミセルのテンプレーティングによって、新しいメソポーラスシリカ構造体を作製したことが報告されている。得られた構造体が12回対称性を示すことが、電子線回折と透過電子顕微鏡によって得られた画像と解析から明らかになった。この12回対称準結晶の長さスケールは、金属間化合物系準結晶よりも大きく、数オングストロームに対して数十ナノメートルである。また、ソフトマター系準結晶よりも機械的特性が改善されていることも、技術的に関心を集めそうだ。

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