Nature ハイライト
がん:12種類の腫瘍のゲノムを展望する
Nature 502, 7471
がんゲノムアトラス全がんプロジェクトの一環として、12種類の腫瘍に由来する3,000以上のサンプルで、点突然変異や小さな挿入欠失に関するデータを解析した結果が報告された。結果には、がんとの関係が確定している細胞過程とがんとの関係が明らかになりつつある細胞過程の両方から有意の変異を起こした遺伝子が127個見つかったこと、腫瘍形成に必要なドライバー変異の数は比較的少ないと考えられるようになったことなどが含まれる。そしてさらに解析が進められた結果、生存に大きな影響を及ぼす遺伝子が見つかり、腫瘍形成の間に起こる変異事象の時間的順序が推定された。