Nature ハイライト
免疫学:CD4陽性T細胞は神経組織への抗体の移行を可能にする
Nature 533, 7604
飯島則文と岩崎明子(米国エール大学医学系大学院)は今回、性器ヘルペス感染のマウスモデルを使って、関門によって保護されている組織内での抗体による防御の機構について調べ、単純ヘルペスウイルス2型の感染に応答して抗体が神経組織へ移行するには、インターフェロンγを分泌するCD4陽性ヘルパーT細胞が必要であることを見いだした。これらの結果は、CD4陽性T細胞には、抗体を感染局所へ動員し、そこでウイルスの拡散を制限するのを助けるというこれまで認識されていなかった役割があることを示している。
2016年5月26日号の Nature ハイライト
神経科学:ケタミン代謝産物の抗うつ作用
幹細胞:造血幹細胞の形成を解明
がん:ギャップ結合形成阻害剤による転移の減少
細胞生物学:ミトコンドリアおよび核での発現を調整する
宇宙物理学:赤い間欠泉が決める星形成の上限
大気科学:清浄な空気中でのエアロゾル粒子の形成
進化論:ショウジョウバエの精子が巨大な理由
マイクロバイオーム:ヒト腸内細菌相のメタゲノム解析
免疫学:CD4陽性T細胞は神経組織への抗体の移行を可能にする
構造生物学:抗生物質の標的の構造