Nature ハイライト

免疫学:組織常在型記憶T細胞は外来性脂質を取り込んでいる

Nature 543, 7644

組織常在型記憶T(TRM)細胞は皮膚に存在し、そこで病原体から宿主を守っているが、この細胞が一体どうやって長期間生存し続けるのか、その仕組みについては明らかになっていなかった。今回T Kupperたちは、この細胞がセントラル記憶T細胞やエフェクター記憶T細胞に比べると、外来性の遊離脂肪酸の取り込みにより大きく依存していることを報告している。さらに、TRM細胞は脂質の取り込みと細胞内輸送に関わる脂肪酸結合タンパク質4および5(FABP4およびFABP5)などの複数の分子を高いレベルで発現することが明らかになり、マウスとヒトのTRM細胞ではFabp4Fabp5が外来性脂肪酸の取り込みに非常に重要なメディエーターであることが示された。

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