地球科学：初期大陸は沈み込みによって形成されたのではない

今回T Johnsonたちは、西オーストラリアで得られたクーカル玄武岩の相平衡モデル化を行い、始生代の大陸地殻の母岩としてのクーカル玄武岩の適合性を確認している。著者たちは、この初期地殻岩は、高い地温勾配に沿ってクーカル玄武岩が約20～30％融解したことによって生成されたと示唆しており、最初の大陸の生成と安定化には、長期にわたる多段階過程が必要であったと結論している。これは、高い地温勾配と併せると、大陸は沈み込みによって形成されたのではなく、単一の剛体プレートがマントルの上にあるという前期始生代の「スタグナントリッド」型の状況を裏付けている。

目次へ戻る