Nature ハイライト
細胞生物学:ノンストップコドン
Nature 553, 7688
メッセンジャーRNA(mRNA)塩基配列のタンパク質への翻訳は、多くのレベルで調節を受ける。今回P Baranovたちは、AMD1 mRNA上で起こる、脊椎動物で高度に保存されている新しい調節機構を報告している。彼らは、リボソームは時々終止コドンを通過して、3′非翻訳領域に進むことを見いだした。このようなリボソームは読み枠内で次の終止コドンに遭遇すると停止するが、mRNA上に留まるので、リボソームの行列が形成される。この行列が2つの終止コドンの間のスペースを埋めると、そのmRNAは翻訳できなくなる。著者たちは、この機構が各mRNAに寿命を与える働きをしていて、時間の経過とともにコード領域に損傷が蓄積して、異常な翻訳が起こることを防いでいると提案している。
2018年1月18日号の Nature ハイライト
微生物学:腸の流行性感染症の出現
天文学:星形成の「鍋」をかき混ぜる
ナノスケール材料:複数の刺激に対して応答する材料
気候科学:長期的な地球温暖化の見積もりを絞り込む
地球化学:深海の酸素
植物科学:細胞表面の相互作用のネットワーク
がん:高感受性の皮膚がん
がん:REV-ERBで抑制される腫瘍
細胞生物学:ノンストップコドン
構造生物学:O抗原多糖輸送体の構造