Nature ハイライト
地球物理学:地震の余震の位置を予測する
Nature 560, 7720
余震は、大地震によって生じた応力変化に対する応答であり、最もよく観測される地震の誘発作用である。しかし、余震の空間分布を説明し予測するのは困難であった。P DeVriesたちは今回、機械学習の手法を用いて、破壊基準や断層方向を事前に仮定せずに余震位置を予測する応力に基づく法則を見いだしている。彼らは、13万1000組以上の本震と余震の組み合わせによって訓練したニューラルネットワークは、古典的なクーロン破壊応力変化基準による予測より正確に、独立したデータセットの余震の位置を予測できることを示している。著者たちは、今回の手法によって、余震位置の予測が向上するとともに、地震の誘発作用を支配する物理量の特定が可能になると結論している。
2018年8月30日号の Nature ハイライト
基本定数:重力定数が真の値に近づく
神経科学:セロトニンの放出はマウスの社会性を高める
構造生物学:転写複合体の停止状態と活性化状態の構造
天文学:120億年前の星形成
核物理学:中性子過剰核の内部
地球物理学:地震の余震の位置を予測する
免疫学:結核の潜在期から活動性疾患期への移行の理解
細胞生物学:機械的合図の変換
構造生物学:Frizzled受容体の構造