Nature ハイライト
発生生物学:生殖細胞の数を適正に保つ
Nature 562, 7728
体細胞から生殖細胞を分離して確保することは、有性生殖を遂行する上で重要である。マウスでは、この分離は着床直後の胚で起こる。この分離事象には、生殖系列決定因子の活性化を介したBMP4シグナル伝達経路が関わっているが、胚の中で最初のごく少数の生殖細胞を誘導するよう指示するのが何であるかは不明であった。今回I Chambersたちは、in vitroとin vivoにおいて、生殖系列の誘導は、最初は転写因子OTX2によって確実に抑制されており、Otx2の発現が低下して初めて進行することを発見した。Otx2が存在しないと、サイトカインを介した生殖系列転写因子BLIMP1の活性化が起こらなくても、細胞は生殖系列への運命を選択する。
2018年10月25日号の Nature ハイライト
太陽物理学:長期間にわたる太陽ニュートリノの詳細な観測
固体地球科学:隕石衝突構造にピークリングを作った強度の大きな岩石
持続可能性:食料需要が環境へ及ぼす影響の評価
がん:急性骨髄性白血病治療に有望な基盤
微生物生態学:バチルス属細菌は病原性黄色ブドウ球菌の定着を排除する
生化学:p300アセチルトランスフェラーゼの活性化
天文学:ハッブル定数は5年間以内に精度よく決まる
化学生物学:メチオニン部位でのタンパク質官能基化
神経科学:神経変性における老化細胞の役割
発生生物学:生殖細胞の数を適正に保つ
腫瘍免疫学:LILRB4は腫瘍細胞の浸潤を誘導する