Nature ハイライト

免疫学:HIVはメチルトランスフェラーゼを動員して自然免疫による感知を免れる

Nature 565, 7740

RNAのメチル化は、自然免疫系による自己RNAと非自己RNAの識別を促進する。細胞のmRNAは7-メチル-グアノシンによる修飾でキャップされていて、さらに2′O-リボースのメチル化による修飾を受けている。自然免疫センサーのMDA5やRIG-Iなどは、修飾されていないRNAを認識するとインターフェロン系を活性化し、抗ウイルス状態を確立する。Y Bennasserたちは今回、HIVが宿主細胞のメチルトランスフェラーゼFTSJ3を調達して自身のゲノムをメチル化し、それによって自然免疫系のMDA5による感知やインターフェロンの誘導、さらにはHIV複製の阻害を免れることを明らかにした。

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