Nature ハイライト
エレクトロニクス:ロボットにヒトに似た触覚を
Nature 569, 7758
ヒトは、手を使って物体を触り、その重さを推定してつかむと同時に、物体の特性を推測して適度な力を加えることができる。しかし、ロボットでは、そうした感覚フィードバックを実現することが困難である。近年、新たな機械学習ツールの寄与もあって、コンピュータービジョンに基づく把持戦略が進歩したが、触覚情報に頼るヒトと同等のプラットフォームは後れを取っている。今回S Sundaramたちは、個々の物体を識別し、重さを推定し、物体を操作しながら触覚フィードバックを用いることを学習してヒトのような把持を実現できる、センサーネットワーク付き手袋を実証している。こうした触覚手袋は、ロボットの把持ツールの開発だけでなく、人工装具やヒト–ロボット相互作用の設計にも役立つ可能性がある。
2019年5月30日号の Nature ハイライト
がん:神経前駆細胞による腫瘍への浸潤
細胞生物学:小胞体関連分解のミトコンドリア版
実験物理学:熱的な音のホーキング放射
量子物理学:共振器QEDを再考する
エレクトロニクス:ロボットにヒトに似た触覚を
神経科学:小脳ニューロンにおける学習によって誘導されるクロマチン再編成
免疫学:TBK1–STING相互作用の構造基盤
がん:がん関連繊維芽細胞の代謝調節因子
発生生物学:LADの集合
分子生物学:ゲノムの組織化