Nature ハイライト
ナノスケール材料:ナノスケールでのグラフェンの振動のマッピング
Nature 573, 7773
透過型電子顕微鏡法を用いて、材料の結晶格子が原子分解能で画像化されてきた。最近の進歩によって、その能力が格子振動(すなわち材料のフォノン分散)の空間分解プロービングにまで拡張されている。今回、末永和知(産業技術総合研究所)たちは、大きな運動量移行について異なる振動モードをマッピングすることによって、この手法の限界を自立単層グラフェンのスケールまで押し広げている。今回の手法は空間分解能が高く、グラフェンのバルクやエッジの原子振動特性を特定することができる。全体的に見ると、今回の結果は、二次元単層材料における局所振動モード研究の実現可能性の原理実証である。
2019年9月12日号の Nature ハイライト
材料科学:アーキテクテッド・マテリアルの新しい方向
古人類学:新たに発見された380万年前の頭蓋が明らかにするアウストラロピテクス属の起源
構造生物学:触覚が生じる仕組み
構造生物学:PIEZOが力に応答する仕組み
天文学:銀河系中心で噴き出すバブル
ナノスケール材料:ナノスケールでのグラフェンの振動のマッピング
化学:偏った決定
社会科学:オンライン憎悪の復元力
発生生物学:ビタミンCはマウスの繁殖力を高める
ウイルス学:A型インフルエンザウイルスのポリメラーゼの高分解能構造
構造生物学:哺乳類ミトコンドリアに含まれるプロトン輸送性トランスヒドロゲナーゼの構造と作用機構