Nature ハイライト

進化学:シュム・ラカ遺跡の古代ヒトゲノム

Nature 577, 7792

シュム・ラカ岩陰遺跡の発掘現場。
シュム・ラカ岩陰遺跡の発掘現場。 | 拡大する

Credit: Pierre de Maret

D ReichとM Prendergastたちは今回、カメルーン西部のシュム・ラカ(Shum Laka)遺跡から出土した、約8000年前と約3000年前に埋葬された計4人の子どもの古代ゲノムデータについて報告している。この遺跡は、中部アフリカの西部における後期更新世から完新世の先史研究において重要である。得られた4人の祖先プロファイルは、現在の中部アフリカ西部の狩猟採集民のものに最も近いことから、4人が属する集団が現在のバントゥー諸語話者の祖先ではないことが示唆された。著者たちはアフリカのヒト集団史に関して、系統発生モデルから、祖先の広範な混血事象およびアフリカ内での重要な3回の放散事象などの手掛かりを得ている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度