Nature ハイライト
ウイルス学:SARS-CoV-2を迅速に再構築する逆遺伝学的手法
Nature 582, 7813
新興ウイルスの特性を調べるには分子クローンが使われるが、その作製はかなり難しい。V Thielたちは今回、さまざまなRNAウイルスの分子クローンを迅速に再構築するのに使うことができる、酵母をベースとする合成ゲノミクスプラットフォームについて報告している。この系を使ったところ、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の分子クローンを、作製に必要な合成DNA断片を受け取ってからわずか1週間で作製することができた。この技術は、新しく出現するRNAウイルスバリアントの研究を加速すると考えられる。
2020年6月25日号の Nature ハイライト
天文学:前主系列星の残骸円盤内に見つかった惑星
量子物理学:安全な長距離量子鍵配送
化学:原子が動いて結合を形成する様子の観察
考古学:初期のマヤ人による大公共建造物
生態学:共生の秘密
健康科学:SARS-CoV-2の空気力学的性質
ウイルス学:SARS-CoV-2を迅速に再構築する逆遺伝学的手法
微生物学:胆汁酸が新たな微生物宿主を発見
遺伝学:全身性エリテマトーデスとシェーグレン症候群の性特異的な影響における補体C4の役割
がん:がん代謝物によるDNA修復の調節