Nature ハイライト
物性物理学:金属性グラフェンの超伝導
Nature 583, 7816
魔法角ねじれ2層グラフェンに現れる多様な強相関相には、相関絶縁状態と超伝導状態が含まれる。これら2つの相の関係は、非従来型超伝導体の観点で議論されている。今回S Nadj-Pergeたちは、超伝導性のねじれ2層グラフェンにおいて、電子密度範囲全体にわたって絶縁状態が存在しないことを実証している。著者たちは、対象とするファンデルワールスヘテロ構造に絶縁性のWSe2単層を加えることで、超伝導の安定化を実現した。この層を加えると、グラフェンのスピン–軌道結合だけでなく誘電環境も変化する。今回の結果から、ねじれ2層グラフェンにおける超伝導の出現に関する理論的な説明を絞り込むことができる。
2020年7月16日号の Nature ハイライト
物性物理学:相関グラフェンにおける相の競合
物性物理学:金属性グラフェンの超伝導
触媒:Ni担持触媒上における窒素空孔を用いる高効率のアンモニア合成
超分子化学:分子集合体の鎖をつなぐ
古生物学:恐竜の卵は最初は軟らかかった
古生物学:南極で見つかった白亜紀の巨大な卵
神経科学:脳に侵入するタンパク質を可視化する
コロナウイルス:COVID-19の重症度に影響を及ぼす宿主とウイルスのパターン
微生物学:腸における微生物相を介した交感神経系の調節
免疫学:自己免疫のリスク座位はTreg細胞特異的なエンハンサー機能と関連する