Nature ハイライト

天文学:平均赤方偏移1に位置する銀河からのH I 21 cm線放射

Nature 586, 7829

インドの巨大メートル波電波望遠鏡(GMRT)。
インドの巨大メートル波電波望遠鏡(GMRT)。 | 拡大する

Credit: Rakesh Rao

銀河内のガスは中性水素の原子(H i)または分子(H2)の状態で存在する。一酸化炭素(CO)などの指標によってトレースされる分子ガスは、赤方偏移が約7の所までで観測されている。通常、21 cm線のスピン反転遷移を通して観測される原子ガスは、これまで赤方偏移が0.4の所までしか観測されていなかった。今回A Chowdhuryたちは、インドの改良された巨大メートル波電波望遠鏡(GMRT)を用いて、赤方偏移が平均で1の位置にある銀河の集団からのH i放射を検出した。彼らは、この赤方偏移に位置するH iの質量が星の質量に匹敵することを見いだしたが、この質量では平均の星形成率を今後10億〜20億年しか維持できない可能性がある。

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