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生態学:ヒト族進化における東南アジアの環境

Nature 586, 7829

中期更新世の東南アジアに広がっていたサバンナの風景(想像図)。手前は右からホモ・エレクトス、アジアサイ、ハイエナ。やや後方にステゴドン、さらに奥にスイギュウの群れがいる。
中期更新世の東南アジアに広がっていたサバンナの風景(想像図)。手前は右からホモ・エレクトス、アジアサイ、ハイエナ。やや後方にステゴドン、さらに奥にスイギュウの群れがいる。 | 拡大する

Credit: Peter Schouten

アフリカでは、気候変動に伴い、閉鎖林が疎林や開けた土地からなるより多様性の高い環境へと移り変わったことを背景に、ヒト族が進化した。今回J LouysとP Robertsが東南アジアで行った炭素と酸素の安定同位体データの大規模収集から、この地域でのヒト族進化の背景がアフリカとは逆であったことが示された。後期更新世の東南アジアでは、西方へとつながるサバンナの「回廊」は残ったものの、アフリカとは対照的に、草原がより森林の多い環境に取って代わられていたのである。

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