Nature ハイライト
グローバルヘルス:低・中所得国における麻疹ワクチン接種の進捗状況
Nature 589, 7842
麻疹ワクチンは安全で非常に効果的であるにもかかわらず、2017年の麻疹症例は1700万例以上に上り、そのほぼ全てが低・中所得国(LMIC)で生じていた。Local Burden of Disease Vaccine Coverage Collaboratorsは今回、LMIC 101か国における2000~2019年の5 × 5 km2レベルでの小児期麻疹ワクチン接種率の年間推定値を作成している。その結果、ワクチン接種率は2000〜2010年には上昇したが、その後2010~2019年には多くの地域で上昇速度が鈍化したり低下したりしたことが分かった。ワクチン接種率は都市部よりも農村部で低かったが、ワクチン未接種の小児の大部分は概して都市部に居住していた。これらの推定値は、多くの国がワクチン接種率の世界的な目標からはほど遠い状況にあることを明らかにしており、ワクチン接種のために資源を効率的に投入すべき場所を示している。
2021年1月21日号の Nature ハイライト
物性物理学:バルク欠陥におけるトポロジカル状態
材料科学:機械的特性のエネルギー効率の高い遠隔再プログラムを可能にするメタマテリアル設計
触媒:α-炭化モリブデン表面の密集白金による安定した低温水性ガスシフト触媒
グローバルヘルス:低・中所得国における麻疹ワクチン接種の進捗状況
神経科学:自己と他者の位置を知る
発生生物学:1つよりも2つ:発生を守る遺伝子のペアリング
健康科学:妊娠中の胎仔に対する母体免疫応答性の調節
免疫学:ウイルスによって誘導されるオートファジーに関する知見
生体材料:タンパク質で作られた二次元材料
創薬:幻覚薬の幻覚をなくす