Nature ハイライト
物性物理学:バルク欠陥におけるトポロジカル状態
Nature 589, 7842
多くのトポロジカル相は、バルクの状態とは異なる結晶物質の境界の状態によって特徴付けられ、特定される。例えば、トポロジカル絶縁体では、バルクは絶縁体だが表面には金属的な状態が存在する。今回、G BahlたちとJ Jiangたちによる2報の論文で、トポロジカル状態が、境界だけでなくバルク内の結晶欠陥にも存在することが報告されている。彼らは共に、回位欠陥が、トポロジカル結晶絶縁体の特徴である分数電荷を捕捉することを示している。Bahlたちはマイクロ波周波数メタマテリアルにおいて、Jiangたちはフォトニック結晶を用いて、こうした状態を実現した。これらの結果は、物質の境界では容易に検出できないバルク欠陥のトポロジカル状態を調べることができる可能性を実証している。
2021年1月21日号の Nature ハイライト
物性物理学:バルク欠陥におけるトポロジカル状態
材料科学:機械的特性のエネルギー効率の高い遠隔再プログラムを可能にするメタマテリアル設計
触媒:α-炭化モリブデン表面の密集白金による安定した低温水性ガスシフト触媒
グローバルヘルス:低・中所得国における麻疹ワクチン接種の進捗状況
神経科学:自己と他者の位置を知る
発生生物学:1つよりも2つ:発生を守る遺伝子のペアリング
健康科学:妊娠中の胎仔に対する母体免疫応答性の調節
免疫学:ウイルスによって誘導されるオートファジーに関する知見
生体材料:タンパク質で作られた二次元材料
創薬:幻覚薬の幻覚をなくす