Nature ハイライト
生体材料:タンパク質で作られた二次元材料
Nature 589, 7842
グラフェンのような二次元(2D)材料は、エレクトロニクスや材料科学の分野を急速に変化させつつある。しかし、タンパク質で作られたこれと同じような2Dアレイについては、あまり研究が進んでいない。D Bakerたちは今回、2種類の構成成分から自己集合によって形成される2Dタンパク質材料を設計するための計算論的方法を報告している。こうした成分はマイクロメートルスケールで安定したアレイを形成し、得られたアレイは受容体のクラスタリングやシグナル伝達を進めるのに使用できる。タンパク質を用いるこのような大規模アレイが細胞表面上にあるとエンドサイトーシスが抑制されるので、細胞応答の調節による治療への直接的な応用が可能となるかもしれない。
2021年1月21日号の Nature ハイライト
物性物理学:バルク欠陥におけるトポロジカル状態
材料科学:機械的特性のエネルギー効率の高い遠隔再プログラムを可能にするメタマテリアル設計
触媒:α-炭化モリブデン表面の密集白金による安定した低温水性ガスシフト触媒
グローバルヘルス:低・中所得国における麻疹ワクチン接種の進捗状況
神経科学:自己と他者の位置を知る
発生生物学:1つよりも2つ:発生を守る遺伝子のペアリング
健康科学:妊娠中の胎仔に対する母体免疫応答性の調節
免疫学:ウイルスによって誘導されるオートファジーに関する知見
生体材料:タンパク質で作られた二次元材料
創薬:幻覚薬の幻覚をなくす