Nature ハイライト
健康科学:妊娠中の胎仔に対する母体免疫応答性の調節
Nature 589, 7842
M PaolinoとJ Penningerたちは今回マウスにおいて、妊娠ホルモンが、妊娠中の胎仔に対する母体免疫応答性の調整にどのような働きをするかを調べている。その結果、妊娠中のプロゲステロンによる胸腺上皮細胞の刺激によって、RANKシグナル伝達依存的に制御性T(Treg)細胞の発生が促進されることが実証された。妊娠中、胸腺Treg細胞は胎盤と末梢脂肪組織内に蓄積し、耐糖能を調節する。Treg細胞の数が減少すると、母体の耐糖能異常、胎児性巨大仔、さらには出生後の生存仔マウスで長期な耐糖能異常が引き起こされ、これらは妊娠糖尿病の重要な特徴である。
2021年1月21日号の Nature ハイライト
物性物理学:バルク欠陥におけるトポロジカル状態
材料科学:機械的特性のエネルギー効率の高い遠隔再プログラムを可能にするメタマテリアル設計
触媒:α-炭化モリブデン表面の密集白金による安定した低温水性ガスシフト触媒
グローバルヘルス:低・中所得国における麻疹ワクチン接種の進捗状況
神経科学:自己と他者の位置を知る
発生生物学:1つよりも2つ:発生を守る遺伝子のペアリング
健康科学:妊娠中の胎仔に対する母体免疫応答性の調節
免疫学:ウイルスによって誘導されるオートファジーに関する知見
生体材料:タンパク質で作られた二次元材料
創薬:幻覚薬の幻覚をなくす