Nature ハイライト
Cover Story:特集:共同研究のやり方:チームによる科学研究への参加に関する期待と落とし穴
Nature 594, 7863
科学研究はこれまで以上にチームでの取り組みを必要とするようになっており、複数の分野や地域の結び付きが広がっている。共同研究は最高の状態において、知識を深めるだけでなく、理解や尊敬、信頼を大いに育む。今週号の特集では、共同研究の性質がどのように進化しているかを見るとともに、共同研究者の調和を保つ方法の例と、問題の発生を防ぐ方法に関する提案を示す。COVID-19パンデミックによる世界の変化は、共同研究の世界的な傾向に多大な影響を及ぼし、COVID-19に取り組む方法を見いだすためのイニシアチブの推進を助けている。地域的には、飲料水供給の危機に取り組む場合でも、絶滅危惧種をモニタリングする場合でも、慎重に運営管理された共同研究によってコミュニティーをまとめることができる。しかし、どのような共同研究においても、障壁となり得るものに対処したり認めるべき功績の正当な付与を確実に行ったりするなど、鋭敏な運営管理が必要である。車の整備書として有名なヘインズマニュアルから着想を得た表紙の画像は、こうしたプロセスの複雑さとガイダンスの必要性を捉えている。(Introduction)
2021年6月17日号の Nature ハイライト
天文学:塵のベールによるベテルギウスの「大減光」
ナノスケール材料:精密な多重らせん超構造
画像化技術:ローカリゼーション原子間力顕微鏡法
水文学:全球の河川では間欠的な流れが一般的である
神経科学:扁桃体の拮抗する細胞クラスターによる恐怖状態の切り替え
コロナウイルス:デジタル接触追跡の効果
植物科学:生体分子凝縮物と植物の免疫
腫瘍生物学:がん増殖のための競合
腫瘍生物学:がん遺伝子は腸幹細胞ニッチの変化を推進する
構造生物学:学習と記憶の分子部品