Nature ハイライト
神経科学:扁桃体の拮抗する細胞クラスターによる恐怖状態の切り替え
Nature 594, 7863
記憶の形成が重要なのと同様に、無用になった記憶を消去できる能力も重要である。これまでの研究で、記憶の想起と消去は別々の神経回路が駆動することが示唆されているが、これらの拮抗する回路間の関係は分かっていない。今回A Holmesたちは、扁桃体内の抑制性ニューロンの別々のクラスターが、恐怖消去の記憶の獲得や想起において全く正反対の役割を担い、これらの相反する神経回路間の活動のバランスに従って、恐怖状態の調節を可能にしていることを明らかにしている。
2021年6月17日号の Nature ハイライト
天文学:塵のベールによるベテルギウスの「大減光」
ナノスケール材料:精密な多重らせん超構造
画像化技術:ローカリゼーション原子間力顕微鏡法
水文学:全球の河川では間欠的な流れが一般的である
神経科学:扁桃体の拮抗する細胞クラスターによる恐怖状態の切り替え
コロナウイルス:デジタル接触追跡の効果
植物科学:生体分子凝縮物と植物の免疫
腫瘍生物学:がん増殖のための競合
腫瘍生物学:がん遺伝子は腸幹細胞ニッチの変化を推進する
構造生物学:学習と記憶の分子部品