Nature ハイライト
生理:振り子走行はだめ?
Nature 439, 7072
人間の足で可能な進み方は無限といってもいいが、そのうちで我々が使うのは歩行と走行である。これは、可能な進み方の中で歩行と走行がエネルギー的に最も効率のよいものだからだろうか。M SrinivasanとA Ruinaはコンピューターモデルを用いて、無限の種類の進み方を単純なニュートン力学の原理に当てはめ、同じ質量を移動させるのに必要とするエネルギー量を計算することによって各種の進み方を評価した。そして、歩行、走行、および両者を複合した「振り子走行」の3つがそれぞれ、3つの速度段階で最適な進み方になることを見いだした。ただし、ヒトは実際には振り子走行をまったく採用しないので、このモデルによる単純化された移動手段の描像では、振り子走行を現実の世界では非実用的なものにしている要因が見落とされている可能性がある。
2006年1月5日号の Nature ハイライト
宇宙:冥王星の衛星カロンによる恒星食
材料:ナノ粒子の自己集積
海洋:海と地球温暖化
細胞:たっぷりとリンを含んだ海
生理:振り子走行はだめ?
細胞:乳腺の幹細胞が見つかった
医学:治療薬としてのRNAi