Nature ハイライト 宇宙:明らかになった土星の自転速度 2006年5月4日 Nature 441, 7089 土星の表面は、厚さが何キロメートルもあるのっぺりとした雲に覆われているため、これまでこの巨大惑星の正確な自転速度はわかっていなかった。これに対し、今週号でG Giampieriたちは、自転周期が10時間47分6秒プラスマイナス40秒であることを示す磁場の周期変動について報告している。 電波放射の変動を測定した以前の結果からは、自転周期は10時間39分22秒〜10時間45分45秒の間と推定されていた。しかし今回、カッシーニ探査機によって、土星の自転に関係していると思われる磁場のごく小さな変動が14か月にわたって直接測定された。 精度が向上した今回の値を基に、自転に伴う土星の変形の程度と、岩石でできていると推定されるコアの大きさを決定できるのではないかと、D J StevensonがNews and Viewsで述べている。 2006年5月4日号の Nature ハイライト 生態:温暖化に繁殖時期を合わせられない渡り鳥 宇宙:明らかになった土星の自転速度 医学:線虫は新薬の産みの親 工学:頼りになる分子デバイス 材料:本物の金属になりうるプラスチック 進化:硬骨魚類の頭蓋の秘密を握る化石魚類 目次へ戻る